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シュミッドディーヴァ
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NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
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印刷2007/09/10 18:29

プレイレポート

NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート

※画面はすべて開発中のものです
画像集#016のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
 NHN Japanが8月15日に発表したターン制の“オンラインマジックバトル”(オンライン対戦型カードゲーム)「シュミッドディーヴァ」。9月11日(火)正午〜20日(木)正午に,クローズドβテストが実施されるものの(テスターの募集は終了),事前情報が少ないため,どんなゲームなのかよく分からない……そんな人達も多いのではないだろうか。
 4Gamerは今回,NHN Japanでシュミッドディーヴァを先行プレイする機会に恵まれたので,これまでベールに包まれていた本作の魅力をお伝えしよう。なお,ゲームの概要については,以前の記事も併せて参照すれば,より理解も深まるはずだ。


マナをめぐって争う四つの世界と4人の姫

「シュミッドディーヴァ」の世界観


 本作の舞台となるのは,かつて魔法文明によって栄華を誇った「シュミッド」という世界。
 この世界で強力な魔法に慢心した人々は,互いに激しい争いを繰り広げ,そのために世界からマナが失われてしまった。マナが失われると世界は崩壊し,四つに分かれた。そして四つの世界は,それぞれ高い魔力を持った「姫」によって統治されるが,そこからも徐々にマナが失われていき,破滅へと向かっていく。
 そんな中,豊富なマナが存在する異世界「天空島」が発見される。自らの世界を破滅から救うためには大量のマナが必要であるため,他勢力に譲ることはできない。必然的に,四つの勢力によるマナをめぐる争いが始まった……。

 こういった世界設定の中,プレイヤーは異世界へ転移する特殊能力を持つ「マスター」となり,自らが仕える姫のため,世界を救うために天空島で他勢力と戦うことになるのだ。

画像集#002のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
魔術師の貴族によって壮厳な文化を誇る「ルーメン=ヴィア」の姫。彼女を頂点とした王政を敷いているものの,「慈愛の姫クリスティアナ」と呼ばれるほど心優しいため,指導者として厳格になりきれない自分に苦悩している
画像集#003のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
戦うことを誇りとし,最も早くに天空島への侵攻を始めた勢力「ソレイユ=ルージュ」の姫。激情家で裏表のない性格をした姫自身も,ソレイユ屈指の戦士であるため「戦の姫フェリシテ」と呼ばれる
画像集#004のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
自由を信条とし,自然に生き自然に学ぶ「リベロ=フォルトゥーナ」の姫。争いを好まず,可能な限り戦いを避けることを望んでいるが,自分達の世界を守るためには仕方がないと思っている。「自由の姫エミリア」という呼称のほか,いつもふわふわとどこかへ行ってしまうため,蒲公英(たんぽぽ)姫とも呼ばれている
画像集#005のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
世界崩壊後の過酷な状況を生きるため,体を魔法で改造した人々の末裔によって成り立つ「ゼーレン=シュトゥルム」に,絶対的支配者として君臨する姫。冷徹で,見るものすべてを圧倒する威厳を持つため,「絶氷の姫ヒルダ」と呼ばれる。生きるためにはやむを得なかったとはいえ,人体改造という手段を用いたために,ゼーレンの人々は他勢力に迫害された歴史がある。そのため,今回の戦いではその復讐も目的としている


マップ上でさまざまなカードを駆使して戦う

戦略性の高いゲームシステム


画像集#006のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
 ゲームを開始すると,プレイヤーはまず四つの世界から所属する勢力と,火/水/森/大地の中から自分の使用するデッキの種類(属性)を選択することになる。残念ながら,今回の先行プレイで勢力を選択することはできなかったが,どの勢力の姫も魅力的なので,プレイヤーは大いに悩むことになるだろう。
 簡単な操作説明とチュートリアルを終えると,ロビーで対戦ルームを作成できる。なお,クローズドβテスト段階ではCPU戦にしろ対人戦にしろ,一度のゲームに参加できるのは2人までとなっているが,今後は4人同時の対戦も可能となる予定だ。

 今回はまず,CPU戦を体験してみた。序盤戦の基本的な流れは,交互にダイスカードの出目の数だけマップ上を移動し,手札からユニットカードを使用して,そのマスにユニットを召喚するというもの。
 ユニットを召喚すると,そのマスは自分の領地となり,カード使用時に必要な「SP」というエネルギーの最大値が増えていく。なお,マスにも属性が存在し,止まったマスの属性と召喚したユニットの属性が同じだと,マスターの「属性値」が上がる。強力なユニットカードほど高い属性値を要求するので,なるべく属性の同じマスを狙って領地にしたいところだ。
 また,ユニットカードのほかにもマップ上で使用し,敵のユニットに直接ダメージを与えられる「フィールドマジックカード」や,バトルでさまざまな効果をユニットに付加する「バトルマジックカード」が存在する。
画像集#007のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
選択した敵ユニットに,自軍の水属性ポイントの数だけダメージを与えるフィールドマジックカード。使い方によって絶大な効果を発揮する
画像集#008のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
戦闘中,自軍ユニットの「DP」(防御力)を3増加するバトルマジックカード。弱いユニットもこれで耐え忍ぶことができる

画像集#009のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
 敵ユニットのいるマスで,プレイヤーもユニットを召喚すると,戦闘が始まる。マップ上にユニットが少ない序盤はなかなか戦闘に突入しないものの,後半にもなるとマップ上はお互いの召喚したユニットだらけとなり,必然的に戦闘も頻発。そうなってからが,本番だと言ってもいいだろう。
 敵ユニットを倒すとマスターにダメージを与えられ,どちらかのマスターの「LP」(生命力)が0になるとゲーム終了となる。

 しかし,ただ闇雲に攻撃するだけではダメだ。ユニットの能力で勝っているからといって軽率に攻撃を仕掛けてしまうと,バトルマジックカードによって痛い目にあうのである。筆者も実際,初回プレイではユニットの能力を強化する「地脈吸収」や,能力を減少させる「弱化」などに大いに苦しめられた。CPU戦だからといって甘く見てはいけない。人間顔負けのタイミングでバトルマジックカードを駆使してくるのである。
 ちなみに初回プレイでは惨敗したが,2回目のCPU戦では勝利できた。ルールをしっかり把握さえすれば,いい勝負ができるようになるという印象だ。逆に言えば,ルールを把握しない限りは相当厳しいのだが,筆者個人としてはこのあたりの硬派ぶりに好感を持てた。
 また,戦闘に勝利することによりEXP/CP/RPというポイントを入手できる。EXPは経験値,CPはショップでカードを購入するのに必要な,いわゆるゲーム内通貨だ。そしてRPは,エンチャントに必要なポイントである。つまりシュミッドディーヴァでは,カードを強化することができるのだ。ただし,カードの強化は必ずしも成功するわけではなく,失敗するとカードの能力が初期状態に戻るといったリスクがある。だが,エンチャントされた強力なカードには,リスクを犯すだけの価値があるはずだ。
 総じて,対戦時にも,対戦のための準備をしているときにも,常に戦略性が問われる奥深さを持った作品とも言えるだろう。
画像集#010のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート 画像集#011のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート

やはり真髄は対人戦

病み付きになる駆け引き


画像集#012のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
 CPU戦を終え,コツも掴みかけたところで,プロジェクトチームのK氏と対戦することになった。筆者は火属性のデッキを,K氏は大地属性のデッキを使用し,ガチムチ系のマスター同士によるむさ苦しいバトルの開始だ。
 序盤から接待プレイなしのガチンコ勝負で,隣同士に座っているにもかかわらず,会話することもなく画面に集中していた。まずはユニットの配置を着々と進めていき,中盤,筆者がK氏のユニットを撃破したことから,本格的に戦端が開かれた。
 バトルマジックカードを惜しみなくガンガン使いながらK氏のユニットを撃破していく筆者と,不気味に沈黙を保ちながら冷静に対応するK氏。お互いに一歩も譲らず,マスターのHPも拮抗していた。いや,若干筆者が押していたかもしれない。
 しかし終盤,戦況が激変。序盤にバトルマジックカードを使いすぎた筆者は,K氏の大反撃に成す術もなくゴリゴリとライフを削られていった。なんとか逆転しようと試行錯誤する筆者だったが,やはり経験の差はいかんともしがたく,見事な大敗を喫した。今思えば,調子の良かった序盤も“勝たせてもらっていた”のであって,本当は心の中で「計画どおり」と笑みを浮かべていたのかもしれない。接待を接待と気付かせないK氏……恐るべし。
 まあ,勝負には負けたものの,やはり対人戦はCPU相手とは比べ物にならない緊張感と,駆け引きが味わえるということを実感できたので良しとしよう(断じて負け惜しみではない)。
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プレイ意欲をそそる大きな要素

日本オリジナルシステム 勢力争いと「姫」の存在


画像集#001のサムネイル/NHN Japanの新作「シュミッドディーヴァ」,先行プレイレポート
 シュミッドディーヴァの魅力は,戦略性の高さと奥の深いゲームシステムだけにはとどまらない。日本サービスのオリジナルシステムとなる四つの世界による勢力争いという世界設定,そして「姫」の存在がその魅力を大きくしている。
 勢力争いは,マスター同士の戦闘結果によって変動する。つまり,他勢力のマスターに勝てば勝つほど所属勢力の勝利に近づいていくわけだ。戦況は公式サイトにて日々更新され,その状況によって表示される姫の表情も変わるという。戦況が有利なら満足げ,不利なら物憂げな表情を見せてくれるのだ。その表情もまた姫の性格によってさまざまなものが用意されていて,姫によっては勝てば必ずしも喜んでくれるというわけではないらしい。勢力争いは1か月など,一定期間のスパンで終結し,勝利勢力が決まる。

 また,勢力争いに勝利すれば所属マスター全員に素敵なプレミアムアイテムが贈られ,さらに姫から直々にお褒めの言葉をかけて頂けるという。これでモチベーションが上がらないはずがない。
 しかし,逆に勢力争いに敗北してしまうと,姫からお叱りを受けることもあるようだ。筆者のようなドMにとってはご褒美だが,ノーマルなプレイヤーにとってはあまり嬉しくないイベントだろう。そんな事態にならないためにも腕を磨き,姫のため,世界のために尽力しなければならないのである。


 以上のように,シュミッドディーヴァは対人戦の駆け引きがスリリングでありながら,プレイしようという意欲を刺激してくれる“ご褒美”も豊富なタイトルである。1回のプレイにかかる時間は,15〜30分程度と短く,気楽に遊べるのも嬉しい。
 ただ,(クローズドβテスト前のバージョンでは)チュートリアルがあっさりめで,それだけでルールを把握するのは難しい印象を受けた。このあたりにハードルの高さを感じてしまう人がいるとしたら,それは少々残念であると思う。しかし,CPU戦を繰り返しながらルールを覚え,慣れてくれば本作の楽しさ,奥深さを十二分に味わえるだろう。
 そしてある程度の自信がついてきたら,今度は対人戦に挑戦してほしい。CPU戦とは,またひと味違った緊張感を味わえば,やみつきになること請け合いだ。

 なお,本作の正式サービスは,基本プレイ料金無料(何を販売するかは未定だがアイテム課金制)で秋にもスタートする予定となっている。秋とはいえ,暦の上ではもう9月。順調にいけば,あと1〜2か月程度で正式サービスの開始となることも,十分にあり得る。クローズドβテストに当選せず落胆している人も,もうしばらくの辛抱だ。
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