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学生クリエイターを応援するコンテストの表彰式も実施。コナミ主催のインディーゲーム展示会「Indie Games Connect2023」レポート
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印刷2023/05/02 14:10

イベント

学生クリエイターを応援するコンテストの表彰式も実施。コナミ主催のインディーゲーム展示会「Indie Games Connect2023」レポート

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 2023年4月30日,コナミクリエイティブセンター銀座にて,「Indie Games Connect2023」が開催された。

 Indie Games Connect(IGC)は,コナミデジタルエンタテインメント主催によるインディーゲームの展示・即売会イベントだ。2022年に続く2度目の開催となった今回は,一般応募から抽選で選ばれたインディゲームクリエイター(60ブース),イベントに協賛するサポーター企業/団体(8ブース)が出展。90を超えるゲームタイトルが会場で披露された。

IGC2023の会場。昨年と比べ,海外から来たと思われる一般参加者が増えた印象を受けた
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Steam Deckを試遊台として活用するブースが増えたのも,今年のIGCで目立った光景。写真は豊富なパズルダンジョンを攻略,さらには簡単操作でダンジョンを自分でも作れる「BQM ブロッククエスト・メーカー Remaster」
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特殊なデバイスを用いたゲームが遊べるのもインディーゲームイベントの魅力のひとつ。写真1枚目はファミコンのカセットを叩くことでゲームを進行させる「カセットボーイ」と,コーラ瓶の形をしたコントローラを激しく上下に振ってハイスコアを狙う「JetCola」
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 さらに今年は学生クリエイターを応援する「Indie Games Contest 学生選手権」の表彰式も行われた。結果は以下のとおり。

  • 最優秀賞
  • Death the Guitar
    多摩美術大学 トロヤマイバッテリーズフライド(制作人数:1名)
  • 審査員特別賞
  • CRUSHER
    日本工学院八王子専門学校 Fawn Hiatus(制作人数:5名)
  • 優秀賞
  • ECHO ESCAPE
    日本電子専門学校 Early Reflection(制作人数:9名)
    JackALoop
    徳島大学 JACKAL(制作人数:14名)
    Unknown Pyramid
    名古屋大学 RainyDollGames(制作人数:1名)

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 表彰式には,二次審査を突破した5タイトルのゲームを制作したチームの代表者が来場。審査員を務めた吉田修平氏(ソニー・インタラクティブエンタテインメント インディーズ イニシアチブ代表),宮田大介氏(STAND 代表取締役),平元慎一郎氏(NHK プログラムディレクター/「ゲームゲノム」ディレクター兼総合演出),丁 珍氏(エクソーラ 日本支部代表)から賞状とトロフィーが授与された。

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 表彰式の最後には吉田氏が登壇。「審査委員一同,ゲームを楽しませていただいたし,多くの作品に原石のような光るものを感じられた」と大会の総評を行なうとともに,「今後もゲームクリエイターとして活動していくなら,二次審査で行ったようなプレゼンもすごく大事になるので,たくさん経験を積んでほしい。クリエイターどうしの情報交換も重要なので,イベント参加なども積極的に行なってください」と参加者へアドバイスを送った。

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 表彰式終了後は審査員を代表して吉田氏,宮田氏,平元氏の囲みインタビューが行われた。
 大会を通しての感想を聞かれたそれぞれは「年齢制限なし,プロが混ざるゲームコンテストと遜色のない作品が多く見受けられた」(吉田氏),「こだわりの強い作品に魅せられた」(宮田氏),「商業のゲームにはないような,斬新なアイデアが見られて刺激を受けた」(平元氏)とコメントした。

IGC2023学生選手権で表彰された5タイトルは試遊会場に出展。多くの来場者にプレイされていた
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 続く「審査で印象に残ったゲームは?」という質問では,まず宮田氏が優秀賞の「JackALoop」を挙げ,「MOBAという難しいジャンルを,簡単に遊べるようにチャレンジしつつ,タイムパラドックスというテーマを加えて昇華している点に将来性を感じた」と述べた。
 平元氏は審査員特別賞の「CRUSHER」をピックアップ。「物を壊すという衝動が嫌な感じがなく,ポップにゲーム化されていて好感を持った。粗削りなんですけど,原石としての可能性を一番感じました」と語り,吉田氏もそれに同調。続けて吉田氏は特定のタイトルは挙げずに,「プレゼンに(画像生成AI)Midjourneyで作成した画像を使っている人がもう現れたことに一番感心した。AIツールの活用でインディーゲームの制作はもっと進化していくし,強みになっていくと思う」と二次審査を振り返り,総評でも触れていた,プレゼンの大切さをあらためて強調していた。

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 インタビュー終了の時間が迫ると,3名は最後にそれぞれゲーム制作に携わる学生に向けてメッセージを送った。
 宮田氏は「いまは日本国内でどんどんトライできる機会が増えている。今回のIGCのようなイベントをどんどん活用してほしい」とアドバイス。吉田氏からは「目線を高く持ってほしい。国内はもちろん,海外にもどういうイベントや市場,チャンスがあるかをチェックして活躍につなげてほしい。あと英語の勉強も大事になってくると思います」と,海外市場を意識した取り組みを勧めた。
 ゲームクリエイターではなく,「あくまで自分はいちプレイヤー」という立場で審査に参加した平元氏からは,「ユーザー目線で考えると,ゲームを制作している会社の規模やクリエイターの年齢などは,本質的には関係ないと個人的には考えています。自分が面白いと思っている遊び,込めたいメッセージを突き詰めてゲームを作ってくれたら嬉しいです」と語り,インタビューを締めくくった。

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Indie Games Contest 学生選手権受賞作品発表!
最優秀賞は多摩美術大学の赤松秀晃さん

株式会社コナミデジタルエンタテインメントは,4月30日(日)に学生向けインディーゲームコンテスト「Indie Games Contest 学生選手権」の授賞式を行い,優秀作品を発表しました。

▼「Indie GamesContest 学生選手権」とは
国内在住の大学生,大学院生,専門学生を対象とした学生向けインディーゲームコンテンストです。
No.1学生クリエイターは誰になるのか!? 多くの学生クリエイターの登竜門となるようなコンテストとして,優秀な作品を通じて業界に羽ばたきたいと願う学生にスポットを当て,ジャンルや応募作品数を問わず,幅広く募集を行いました。その結果,二次審査を通過した5作品が4月30日(日)に開催された「Indie Games Connect 2023」の授賞式にて発表されました。さらに今後,一次審査で選出された作品は「ゲームクリエイター甲子園」のショーケースとなる「みんなのゲームパレード」にて紹介される予定です。

Indie Games Contest 学生選手権公式サイト
https://www.konami.com/games/event/igc2023/contest.html

▼最優秀賞は多摩美術大学「トロヤマイバッテリーズフライド」による『Death the Guitar』です。
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主人公は持ち主を殺されたエレキギター。電気と音を操り人間を滅ぼせ!
『Death the Guitar』は,シンプルな操作でスピーディーに敵を殲滅していく2D横スクロールアクションゲームです。ミニマルなドット絵で表現された世界に,生収録ギター&チップチューンサウンドが組み合わさり,ポップでバイオレンスな体験を提供します。

審査員コメント (吉田 修平 氏:株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(インディーズ イニシアチブ 代表))
『Death the Guitar』はジャンプとギターという2つのボタンだけで操作する直感的で遊びやすいゲームです。操作するエレキギターがアクションに合わせギターを掻き鳴らし,音とエレキショックが同時に発生する爽快感が素晴らしい。レベルデザインも練られており,ステージ構造と敵の動きを見ながらタイミング良く手と頭を両方使うのが新鮮でした。デモはプロの作品のように洗練されていたのも好感を持ちました。

代表者 赤松秀晃さんコメント:
素晴らしい賞をありがとうございます。開発にあたり,録音に協力してくれ,さらには沢山のギター知識を授けてくれた友人に深く感謝します。彼がいなければ,私は当コンテストの賞金でエレキギターを買うことを決意しなかったと思います。ゲームづくりを通し,自分の世界への興味が面白い方に伸びていくのをすごく感じます。音と電気のアクションゲーム『Death the Guitar』は開発を続けていきますので,ぜひとも応援よろしくお願いいたします!

▼優秀賞は,『Unknown Pyramid』,『JackALoop』,『ECHO ESCAPE』の3タイトルです。

名古屋大学「RainyDollGames」による『Unknown Pyramid』
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『Unknown Pyramid』は謎の神メジェドやミイラを始めとした,エジプトにちなんだキャラクターが登場する地下迷宮を探索しながら脱出を目指すローグライクホラーゲームです。プレイの度に迷宮の構造,アイテムの配置が変化するため,何度でも楽しめる作品となっています。

審査員コメント (丁 珍 氏:Xsolla 日本支社 社長)
目的がかなりわかりやすかったので,楽しくプレイできました。もちろん手に取って触れられるアイテムの使い方などもはっきりとしていて分かりやすかったです。ミイラを避けるための適切なタイミングや経路を考え,ミイラに見つかったら隠れるというのが,直線的でわかりやすいゲームだったのですが,今後は奥行きや分岐,パズルの解き方などの工夫ができれば,より素晴らしいゲームになると思います。

代表者 進藤流斗さんコメント:
こうして賞を頂けたことを光栄に思います。『Unknown Pyramid』は自分が初めて世に出した作品です。ゲームを1人で完成させてリリースできたこと自体,達成感を感じていましたが,こうして賞という明確な形で自分の創作物が認められたことでクリエイターとしての自信がつきました。今回の受賞を励みに一層努力を重ねていくつもりですので,RainyDollGamesの次回作にもぜひご期待ください!

徳島大学「JACKAL」による『JackALoop』
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───繰り返す時空の中で生き残れるのは,ただ1人。あなたは”ジャッカル”としてループする時間の中で自身の存在を賭けて戦うことになります。多種多様な”タワー”や”スキル”を駆使して敵ジャッカルよりも多く”コア”を奪取しましょう。ループ内で行った行動は次ループに影響を与えます。よく考えて行動することが勝利への鍵に繋がります。

審査員コメント (宮田 大介 氏:株式会社STAND 代表取締役)
各審査員の総合評価も高かったのですが,そのうえで企画・技術面でのチャレンジ性の高さを評価しました。難しいジャンルであるMOBAを,コアの面白さを保ちつつ1対1のシンプルな対戦に落とし込んだこと,その課題解決をタイムパラドックスという高難易度のアイデアで成立させたこと,どちらも素晴らしいチャレンジです。すでにオンライン対戦として成立していますが,今後MOBAの新定番になり得る可能性を秘めている作品でした。

代表者 岡本航輝 さん,遠藤佑真さん コメント:
この度は授賞いただきありがとうございます。苦節3年,0から何度も失敗しながら続けてきたゲーム制作活動がこのような形で実を結び,受賞したこと本当に光栄に思います。とくに本作は3年間の失敗経験から学び,総力をあげて1年間本気で開発した集大成の作品であり,そこで成果を残すことができたことは大きな自信となりました。本当にありがとうございました。

日本電子専門学校「Early Reflection」による『ECHO ESCAPE』
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音を立ててはいけないけど,音を立てないと進めないしアイテムも見つけられないリスクリターン。音を頼りに捕獲ロボットに捕まらないように暗闇を進む,ステルスアクションゲームです。

審査員コメント (簗瀬 洋平 氏:ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 クリエイター・アドボケイト(学術) )
音に過敏な少女が光のない研究所に閉じ込められるところから始まるというシチュエーションに,まずワクワクしますね。足音の反響で周囲が可視化されるというゲームシステムを見事にビジュアライズしているだけでなく,それが物語とマッチして高いレベルのゲームデザインがされているところを,とくに高く評価しました。先が気になる作品ですね。

代表者 長谷川結香さん,酒井瑠花さん コメント:
この度は私たちが作ったゲーム,『ECHO ESCAPE』に賞をいただきありがとうございます。また,賞をとるに至るまでの作品を作ることができたのは,チームのメンバーはもちろんのこと,相談に乗ってくださった先生方の力があったからだと思っています。まだまだ未熟ですが,これからもゲーム作りを楽しみ,作ったゲームをプレイしてくれた人にも楽しかったと言ってもらえるような作品を作っていきたいです。

また,審査員特別賞として日本工学院八王子専門学校「Fawn Hiatus」の『CRUSHER』が選ばれました。
画像集 No.018のサムネイル画像 / 学生クリエイターを応援するコンテストの表彰式も実施。コナミ主催のインディーゲーム展示会「Indie Games Connect2023」レポート
今回制作した作品はいたってシンプルに「殴って壊す」というこだわりに集点を置いた爽快3Dアクションゲームとなっています。本作品は基本的になんでも殴って吹き飛ばし,壊せます。ド派手な爆発と吹き飛ぶ演出が,とてつもなく愉快爽快でプレイヤーが次々と破壊したくなるような作品です。

審査員コメント (平元 慎一郎 氏: NHK プログラムディレクター 「ゲームゲノム」ディレクター兼総合演出)
ゲームでしか味わえない「破壊」をテーマにしつつも,ポップなグラフィックとコミカルなエフェクトが独特の世界観を生んでいました。レベルデザインや挙動など,完成度はこれから…とは思いましたが,ワクワクする手触りとプリミティブな遊びが表現されている“原石としての輝き”を高く評価しました。ゲームとしての作りを磨きつつ,「破壊×ポップネス」という原点を大事にー。レベルアップした『CRUSHER』が遊べる日を待っています。

代表者 西田光樹さん,長谷川夏己さん コメント:
本日は,誠にありがとうございました。そして何より,審査員特別賞をいただけたこと,大変うれしく思います。この作品を制作するにあたり,私たちは,『楽しんで作る』というチームの軸を前面に出しながら,日々,多くの方から支援や助言を頂きました。この受賞は,さらなる挑戦に取り組んでいく意欲を与えてくれました。この場を借りて,関係者の皆様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

コナミデジタルエンタテインメントは,今後もインディークリエイターを支援し,デジタルエンタテインメント産業の発展に努めてまいります。
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